帝国学園王国





『あかり?』


声が聞こえる方へと振り返るとそこには陸が立っていた。


『陸……っ。』


『どうした?大丈夫?』



『お父さんが…っ。お父さんが……』


陸は状況を理解したらしく先生の方を向いて口を開いた。


『泉先生、カルテ見せてください。』



『こちらです。』

陸の指示に従う先生。

そして、お父さんのカルテを見る陸の目つきが段々険しくなって行くのがわかる。


『…………あかり、お父さんは俺が必ず助けるから。』


『へ?どうして陸が?』



『俺がっていうか、正確には俺の父さんがだけどね。』


その言葉に隣にいる先生は驚いた顔で口を出してきた。

『陸様、いくらなんでもそんな無謀すぎる約束は……』



『泉先生、父さんは?今どこにいるの?』



陸は先生の言葉を無視して言った。