とけていく…

「お前、たった五〇〇円で俺の情報を垂れ流ししやがって!」

 教室に着くなり、涼は他の友達と談笑している雄介の元に直行した。

「でもほら、肝心なことは言ってないし」

 悪びれることなく、相変わらず大雑把に雄介が答えた。

「当たり前だ! そんな簡単にペラペラ喋られてたまるか!」

 こめかみに青筋を立てて怒鳴る涼だが、やはり雄介には通じていないようだ。

「それに臨時収入で飯もおごったじゃん。ほれ、チャリの鍵」

 雄介は自転車の鍵を放り投げた。

「あ、こらっ」

 とっさに構え、なんとかキャッチする。

「まぁ、減るもんじゃねぇし? 飯代が浮いたんだから、水に流そう。」

 肩をぽんぽんと叩き、雄介は豪快に笑ってそう言うと、涼は体の力が抜けて行くのを感じていた。

(なんて奴だ。…知ってるけど)

 それでも大袈裟な深いため息をつき、彼は自分の席にカバンを置いた。