隠れ束縛男子と鈍感女子。

裕斗side

「すみませんでした。」

その敬語使いが辛かった。

走って逃げて行ってしまった美夏は・・・

『愛おしい』

そう思ってしまうほど。

我慢できずに、俺は走った。


俺は思った。

あの女から美夏に何かされるなら、俺が守ろう。

だから、夢中に走ったんだ。


追いついて、美夏の手をつかんだ。

「待てよッ」