「今は…優明のこと、異性として好きとは、思ってないんだ」
ハルの問いに返す形で自分の口から飛び出た言葉に、自分で驚く。
え。
オレって…もう、優明のこと異性として好きなんじゃねぇのか?
そっか…。
淋しい様な気もするが、妙にスッキリした様な気もする。
ハルを見れば、複雑そうな、少し嬉しそうな顔でこちらを見ていた。
「ボクが、燈のことを好きって言ったからか?美波が、あいつは不器用だ、って言っていた」
不器用はどっちだよ‼
心の中で美波に突っ込み、どんどん暗くなる雰囲気を払拭する様に、わざと明るい声を出した。
「そんなことより!折角来たんだ。何か乗ろうぜ」
「そんなことより…」
ボソッとハルが何かを言った様な気がするが…気にしないことにした。
だって、オレにはよくわかんねぇんから。
自分の想いは、どこに行ったのか。
ハルのことをどう思っているのか。
答えなら出てきそうだったけど、それにはまだ時間が足りなかった。

