次の日の朝。

目覚めたら隣には若奈が眠っていた。

「……はぁ」

俺は本当に若菜と関係を持ってしまったことが、梨里に対して申し訳なさ過ぎてため息をついていた。

「後悔してんの?」

「んだよ、起きたのかよ」

「ずっと起きてた」

「あっそ」

俺が立ち上がろうとしたら、俺の手を引っ張り、若奈が俺を押し倒した。

「太ちゃん」

「おい、まず服着ろよ」

裸で、胸が丸見えだ。

「いいの。私の体を良く見て。少なくとも北原梨里よりはいい体でしょ」

「は?」

「私じゃダメなの?」

「若奈……俺のことふったろだろ」

「あ、あれは……キャッ」

俺は若奈の手を思いっきり振りほどいた。

「早く服着ろよ」

「今着てるわよ!!」

下着を着たのを見て、俺は若奈をお姫様だっこして、玄関に向かった。

そういう意味じゃねぇよ、追い出すんだよ。

それに気づいた若奈は、

「おろして!!おろして!!」

と叫んだ。

「もう来るな」

「あの写真見せるわよ」

「知らねえ」

「でも、もう見せるのはつまんないから、もう少し駆け引きしましょっか」

そんなこと言っている若奈を俺は外へ放り投げて、玄関の戸を思いっきり閉めた。

何やってんだ、俺。

梨里……。

若奈と梨里の姿が俺の頭の中をループした。