*梨里Said*

私はなぜか、いつも太雅くんのことを目で追いかけてしまう。

太雅くんとは、2人ともケガで保健室に言った時、ちょっと2人で話したくらい。

それから学年が変わって、同じクラスになったけど……、

特に言葉は交わしていない。

でも、なーんか。

太雅くんが他の女の子と話しているところを見ると、気持ちがモヤモヤする。

なんなんだろ。。。

親友で、同じクラスの朱音(アカネ)に聞いてみた。

「朱音」

「あのさ、坂口太雅くんっているじゃん?」

「うん。同じクラスだしね」

「そうなんだけど……」

「どうした? もしかして好……」

「じゃなくて!」

好きって、言いかけたのにさすがの私も気付いた。

「あっ、珍しい。 超鈍感な梨里が私の発言の先を読むなんて」

「失礼な! でさ、前に保健室でバッタリ会って、ちょっと話しただけなんだけど、結構楽しくて。 今だと、太雅くんのことよく見ちゃうし、他の女の子と話してるの見ると、なーんかモヤモヤするの。 これは何でしょうね~?分かります?? って、何さ!?」

パッと朱音の顔を見ると、ものすごくニヤニヤとした表情で私を見ている。

「気持ち悪いよ、朱音……」

「あんた、それ、恋だよ、恋」

「いやいや、それは無いんじゃない?」

「どうしてよ?」

「えー……そう言われるとなぁ」

「とにかく、恋なの! あんたは鈍感さにもほどがある! 自分が鈍感だってことにも気付かないってどうかと思うけど」

「すんません」

「だから!私が教えてあげる。 それは恋!間違いなく恋!」

恋~~~!?!?

私、恋なんて知らないしなぁ。。。

「おめでと☆初恋♪」

と朱音が言った。

未だに信じられないな……。

でもやっぱ、、、好きなの!?

あー分かんない!!