*太雅Side*

「太雅」

「ん?」

俺と梨里は今、俺んちでまったりしてる。

「何でもない」

「気になるじゃん」

「あのさ、私ね、太雅が好き」

「は?何言ってんの改まって」

「何か言いたくなったから」

か、カワイイ……。

やっべ。

勃ってきた。

「キスして」

いきなり梨里が言った。

「どうした梨里?いつもと違う」

「いいから」

―――チュ

俺は優しくキスをした。

目を開けると、梨里がうるんだ瞳をむけてこっちを見た。

俺は耐えられず、梨里の唇にむさぼりついた。

何度も何度も角度を変えて味わうように。

そのまま、梨里の首筋に舌を這わせる。

「んあっ」

梨里から漏れる甘い声がさらに俺を興奮させる。

そこで我に返った。

このまま、襲いそうだったから。

梨里は見るからに処女っぽい。

こんな純粋な梨里を俺が汚してしまうことが怖い。

「危ねぇー。このまま梨里を襲うとこだったわ」

冗談交じりに言った。

「いいよ」

ん?

「襲っていいよ」

「梨里、今日どうしたんだよ」

「ごめんなさい」

「どうした?」

「朱音が、私が処女だから、太雅は気を遣ってるって」

確かに、これまで何度も襲いたいと思った。

でも、我慢してきた。

「太雅、我慢しなくていいんだよ。気を遣ってほしくないの」

「梨里……」

「でもこんなやりかた、間違ってるよね。ごめんね」

「梨里、自分を大事にしろよ。簡単に処女あげるとか言わないで」

俺は、自分の想いとは裏腹な言葉を発していた。

「うん。でもね、太雅だから言ったんだよ。太雅には、私の全部のハジメテの人になってほしいから」

またうるんだ瞳で俺を見つめる。

梨里を床に押し倒した。

同時に自分の唇を押しつけて、舌を絡めるキスをする。