「じゃ、整理しよっか」

朱音がはだけた服を直しながらそう言う。

「はい……」

そして、3人でテーブルを囲んだ。

「梨里、聞きたいことなんでもどうぞ」

「あ、うん」

色々あり過ぎる。

じゃ、まずは無難に行くべきかな。

「ふ、2人の馴れ初めは……?」

「私、葵から梨里のこと色々聞かれてて。相談って言うの?ほら、梨里は気付いてなかったみたいだけど、葵は梨里にゾッコンだったから」

「はぁ……」

「でも、相談に乗ってるうちに、私、だんだん葵のことが気になってきて……」

「俺も。なんていうか。梨里は妹キャラだけど、朱音には梨里にはない包容力があるというか……で、俺も徐々に惹かれてったわけ」

「そ、う……」

「てか、何の用?」

あおくんにそう聞かれた。

「忘れてた!お母さんが野菜届けてって」

「おー、ありがと」

この件、私が届けに来てよかった。

お母さんが届けてたら大変だっただろうな……。

「これだけ確認させて」

私はあおくんに、真剣に聞きたいことがある。

「朱音への気持ちは本当だよね?裏切らないよね?」

「もちろん」

「言ったね?絶対だよ」

「もちろん」

私はあおくんを信じるよ?絶対朱音を幸せにするってこと。

私はうつむいた。

だって、なんか嬉しくて、涙が出てきそうだったから。

「梨里……?どうした?」

朱音が聞いてくれたけど、首を振ることしかできなかった。

「私たちが言わなかったこと、怒ってる?」

「ちが……う」

「泣いてんのお前!?」

あおくんがビックリしている。

「だってー、朱音が幸せって、こんなにも私にとっても幸せなんだなって、、、うぇーん」

「よしよし。ありがと、梨里」

朱音が私の頭をなでなでしながら抱きしめてくれた。