俺の鈍感彼女。

*太雅Side*

誰だあの男。

クソブサイクだったら、まだいいが。

アイツ結構イケメンだった。

梨里は、面食いか?

俺だってイケメンの部類に入ると思うんだが。

はぁぁぁぁ……。

イライラする!超ムカつく!!

「たーいがくん!どうしたん?」

「竜星……」

「どした?梨里ちゃんと何かあったか?」

「梨里の名前は、今出すな」

「ごめん」

……竜星、いつも気を利かしちゃって悪ぃ。

「ねぇねぇ!!見た?転入生!?」

「見た見た!超かっこいい♪」

「うちのクラスらしいよ!!」

んだよ。うっせーな。この香水メス豚軍団め。

―――キーンコーンカーンコーン

「今日から、転入生が我がクラスに入ることになりました」

「「「「キャー」」」」

女子の黄色い歓声がすげぇ。相当イケメンなんだな。

梨里見てるかな?

梨里……いない。

アイツ、もしかして帰った?

そういえば……、

初めて梨里のこと、『お前』って言った。

あんときは相当腹立ってたから。

でも、さすがに純粋な梨里にとってはキツイ言葉だっただろうな。

俺は、竜星にも梨里にも嫌な思いしかさせられねぇ最低な奴だ。

「紹介します。谷垣(タニガキ)葵くんです!」

「やば!想像以上にイケメンなんですけどー!!」

「爽やか~♡」

そんななのかよ。

俺はずっと下を向いてうつむかせていた顔を上げる。

「お前……」

俺の小さな声が漏れた。

だってそいつは、

「谷垣葵です。3ヶ月間という、本当に短い間なのですが、みなさん!宜しくお願いします」

朝、梨里の隣にいた男だったから。