焦がれて



え、なんで、さっき、女の子と、え?



突然のことに頭がついていかず、目の前の彼を凝視する



「えっと、…オカザキ、だよな?」



コクンコクン、出ない声の代わりに首を何度も上下に動かす


名前知ってたんだ


そんなことで有頂天になる私



「帰んのおせーんだな」


自分の机を漁りながら話す田嶋くんになんとか返事を返す


「う、うん」



「お、あったあった」

  
どうやら携帯を忘れてたらしい



「じゃーなー」

     
携帯をポケットに仕舞い、目的を果たした彼はそう言ってそそくさと歩き出す



話したい、けど止められない


その背中を見つめることしか出来なかった