焦がれて



持っていた携帯が震えだす


設定している一番大好きな曲も聞かずに、急いで通話ボタンを押す



「もしもし!!」


『…もしもし?』



一間を置いて冷静な返事が返ってくる


自分の勢いが恥ずかしくなったので気を取り直して冷静を装う



「あ、うん。…どうしたの?」


『うん。お前昨日の本買った?』


「買ってないけど…?」


『なら良かった。やっぱ俺も読むから買おうと思って。てか買った。』


「え!買ったの?」


『うん』



小説読まないって言ってたのに…