ハナビシたちも座りな。 少しは店に貢献しろ。 少女の言葉に、カウンターに座った彼たち。 『桐谷さん、クド煩かったでしょ?』 「いや、いや。楽しいものだよ。そちらの方もクドが居てくれてよかったんじゃないかな?」 マスターと、彫刻のような彼の瞳が私に集まる。 あっ…赤い瞳。 『クド。そちらの方は?』 「えっとー…?」 あら、やだ。 私たら名乗りもしないで… 「…篠崎知子です」 「今日、誕生日なんだって!!」