secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜



えっ、俺!?
ちょっと嫌だな。



ハナビシさんはクドの言葉を聞いて、そう呟くと運転席に身を乗り出しあろう事か車の鍵をロックした。



この人、温厚な性格の割にはやることがえげつない。




そんな事が行われたとは知らないクドは、宣言どおりドアを開けようとするが開かない。




「おい!!ハナビシ、ふざけんなよ!!高みの見物決めこいてんじゃねぇー!!」




バシバシと車のボディを叩くクドに、聞こえていないフリをするハナビシさん。




『車、へこんでるかな?モエにまた怒られそうだよね』



「えっ!?」



今、心配する所はそこですか?


もしかしたら、一番状況がわかっていないのはハナビシさんの可能性が大きくなってきた。