「ハナビシさんは、寝なくていいんですか?」
彼らが寝るまも惜しんで仕事をしていたのなら、ハナビシさんも同じ事。
今日という数時間だけ見てみても、ハナビシさんが寝ている所を見ていない。
私が眠っている時間はどうか分からないけど、多分寝ていない。
『俺は大丈夫だよ。適当な時間に寝てるから。トータルすれば、あの2人より寝てると思うよ』
ただでさえ、睡眠時間が短いであろうハナビシさんがそう言うくらいだ。
クドたちの睡眠不足の方が深刻そうだ。
「辛くないんですか?」
何故そこまでしてこんな仕事を生業としているのだろう。
決して楽な事ではないはずなのに。
ましてや、赤の他人にそこまでする理由はあるのか。


