「2時に出る。それまで寝る」
『クドもちゃんと寝かし付けてよ』
モエさんも、煙草を1本吸い終えると2階に上がってしまった。
『琴実ちゃん』
「…はい!!」
2階に消えていくモエさんの姿を見送っていたハナビシさんが、突然名前を呼ぶものだからビックリした。
『…フフ。2時に出かけるからね』
私の上擦った返事に軽く笑みを見せる。
「…2時、ですか?」
そんな真夜中に一体何処に?
『君の友達が待ってる』
あの時の、明日会わせるとは、日付が変わってすぐの明日だったようだ。
でも、どうしてそんな時間に?
『モエもクドも夜行性なんだ』
不思議そうにしていた私に、ハナビシさんがそう教えてくれた。
そして、本来ならこの時間に寝ている事はないのだが、ここ最近は仕事が立て込んでてろくに寝てなかったから、彼らにしたら速すぎる就寝は珍しい事も聞かせてもらった。


