「ち、違うんです……私、何も知らなくて・・・それで」 服を脱がされたくらいじゃ泣かない。 あの籠の中にいた時だってそうだった。 泣いたって喚いたって何も変わらなかった。 だから、泣く事をやめて全て受け入れてきた。 なのに、私の涙腺は呆気なく崩れた。 怖い。怖い。怖い。 何も知らないで、ただ優しくしてもらう事が怖い。 優しさから始まる地獄の世界に堕ちるのが怖い。 「………お前を楽園に連れていってやる」