『お礼を言うには、まだ早いですよ。アナタを楽園に招待するのはこれからです』




楽園。



果たして、本当にそんなものがあるのか。


あるのなら、行ってみたい。



半信半疑だった彼らの言葉は、今では不思議と素直に心に入り込んできた。





男運のない私でも、どうやら幸運と呼べるものは持っていたようだ。






「あだぁあ!!なかさーとー!!」




久しぶりに訪れた幸せな気持ちに酔いしれていると、突然奇妙な奇声をあげるクドちゃんに現実へ引き戻された。





『何!?どうしたの!?』




パソコンに中里の情報の入ったUSBメモリを差し込み、画面を見ていたクドちゃん。




さすがのハナビシさんも驚いたようで、肩が強ばっている。