secret heaven〜彼らは確かにそこにいる〜




でも、昨日話をしてしまった時点で恥じらいもプライドも全てなくしたようなものだから、今さら見栄もへったくれもないか。




それを言うならば、ハナビシさんはどうなのだろう。



境遇は違えど無職には変わりないだろうと思う。



もしかしたら、朝早くから仕事だったかも知れないけど、もうこの時間に帰ってこれるのだろうか。



平日のこの時間に?
大抵の企業は、きっとそうはいかない。



って、ことはやっぱり無職?


それとも休日なだけ?



謎めいた男だ。






「行ってくる」



『あぁ、いってらっしゃい』





そうこう考えているうちに、モエさんは言っていた通りの時間に出ていく。