「…ウォエ。ぎもぢわる。ゲボりそう…」
『ほら、しっかりして。昨日あんなに飲むから…』
沈黙したこの空間に終止符が打たれたのは、暫く経っての事だった。
ハナビシさんに連れられて、クドが姿を現した。
クドはそのまま、よろよろとソファに倒れ込み唸りをあげていた。
『クド、薬飲みたいならちょっとでいいから食べな』
「…オェ!!ちょっ今、食べもんの話しないで……出そう…」
『全く…自業自得でしょう?今日の仕事どうするの?』
「………」
『クド!?』
「ちょっと静かにしててよ…頭に響くから」
見るからに私より重症なクドちゃんは、そう言ってピクリとも動かなくなった。
またお礼を言わず仕舞い。
それどころか、もしかしたらクドちゃんは私の事を認識していないという可能性もなきにしもあらず。


