「本当にお恥ずかしい話なんです…」
女友達でさえ、そんなに話した事のない男運の無さを男性に話す日がくるとは…。
これも一種の男運の無さに繋がっているのか…とことん私は運がない。
顔色1つ変えないで、真剣に聞いてくれるハナビシさんに思わず、笑ってくれた方がいいですと言いたくなった。
『篠崎さん、その詐欺師から取り返してみませんか?』
一瞬、この人は何を言っているのだろうと、首を傾げるくらいだ。
相手は、詐欺師だ。
その詐欺師から取り返す?
お金を?
そりゃ、そう出来れば万々歳だが、それは無謀という言葉が当てはまる。