(こんなとこ立ってたら邪魔だよな…。
うちまでここから30分もかかる場所なんだけどな…。)
あたしは、小さく溜め息をついた。
(しょうがないか…。よし!走るか…っ。)
あたしは学生カバンと、買い物袋を両手で抱えて走り出した。




「やっぱり濡れたな…。」
あたしはアパートにつくと、顔に貼りついた髪をどかした。
「早く拭かないと風邪曳くな…。」
あたしは玄関に手をかけた。
ガシャーン!
食器が割れる音が、聞こえた。
「!?」
あたしの腕が一瞬止まる。