(あたし…なにやってんだよ…?あんなこと言うつもり無かったのに…。)
あんな風にあたしに声をかけてくれる人なんて、今までいなかった…。
みんな遠回しに白い目を向けるだけで、あたしに近づくヤツなんていなかった…。
『あたしがなにしたって言うんだよ!?』
あたしは何度叫びそうになったか…。
だけど、誰もあたしの言葉に耳を傾けない、実の親だって…。
あたしは玄関に立ったまま、玄関の扉に体を預ける。
(あんな人初めてだ…。)
あたしは自然と涙が流れていた…。
「あれ?あたしなに泣いてんだ?」
あたしは訳も分からず、溢れ出す涙を拭うこともしないで、ただ泣いていた…。