「これで買い忘れないよな?」
あたしはエコバッグの中の食材を見た。
「よし、帰るか。」
あたしが店を出たその時…。
「あらぁ~?優歌ちゃん?」
聞き覚えのある声に、あたしは声をしたほうを見る。
「優歌ちゃん、お買い物?」
そこには瞳をキラキラさせた竹下と一緒にいた女…、優歌さんがいた。
「なんだよ…、一人…か…?」
あたしは下を向いて聞く。
「覚えてくれてたの~?優歌ちゃん♪」
優歌さんは、嬉しそうにあたしに抱きつく。
あたしはどうして良いか解らず、抱きしめられたままになっていた。
「!!お…おい!いい加減離せよ!!」
あたしは思わず叫ぶ。
「え~?イヤなの?優歌ちゃん?」
優歌さんの甘ったるい声で、悲しそうにあたしを離す。