「どうしたの?悠哉?」
竹下の隣にいた女は、あたしのほうを見た

髪を大きく綺麗に巻き、大きくて丸いパッチリと瞳をしていた
「悠哉知り合い?」
あたしを見て、竹下に聞く
「ああ、俺の学校の教え子の“朝比奈優歌”だ」
竹下は笑顔で答えた

「え?!貴女も“ゆうか”ちゃんなの?!」
竹下の連れの女は目を輝かせていた
「あなたも…?」
あたしは思わず後退りながら聞いた
「私もね“ゆうか”って言うのよ♪」
“ゆうか”さんは嬉しそうに頬を赤らめて笑う

「朝比奈、こいつの名前は“優歌”
朝比奈と同じ名前で漢字も一緒だ」
竹下は笑いながら親指で“優歌”さんを指差す


「え?同じなの?
いやーんっ♪
こんな可愛い子が同じ名前なんて嬉しー♪」

優歌さんはあたしに勢いよく抱きつく

優歌さんのふくよかな胸に抱き締められ、あたしは息が出来なくなる
だけど、あたしは何がなんだか解らなくなり動けずにいた
だけど、いつまでも呼吸をしないわけにはいかずあたしは苦しくなっていた