五月蝿い蝉の声を遮断した。 その、乾いた瞳で。 その、閉ざした心で。 嗚呼、 空蝉の僕等。 嗚呼、 もう嘆くこともない。 嗚呼、 空蝉の僕等。 嗚呼、 壊れ逝くかな。 僕等の声は、 風にさらわれた。 僕等の願いは、 闇に呑まれた。 そう、 ここは夢の跡。 僕等が創った夢の跡。 .