私の名前は氣下みほ。飛び抜けてえらいわけでもないし、飛び抜けて可愛いわけでもない。極極普通の女子高校生。

今日も学校に行くと、女の子達の黄色い声が飛び交っていた。


「あいつのなにがいんだか…」


どうせこの学校1かっこいいとかいう、城山守でしょ。

あいつは、いつも女子達に王子みたいな笑顔をふりまいている。

「うざっ。」

そう言いながら私は、城山守の前を通りすぎる。

「菊下さん、今日の放課後空いてる⁇」

私があんたのためなんかにあけるかっつーの。

「ごめんなさい。今日、空いてないんだ。」

「なんで⁇」

えっ?えっ?今なんてった⁇なんでゆーた‼︎?ストーカーか!お前は‼︎!!

「言う必要ないですよね。」

てかもうここから逃げ出したい。女子が鋭い視線を私に送ってきているから…。
そんなことに気づかないこいつは、話を続けようとしてるし。

私は強引に話を切りあげた。

「すみません。これから用事あるんで。」

私は屋上に行った。用事なんて嘘。やっぱり気持ちいいなぁ。

すると、どこからか声が聞こえた。

「お前誰?」

うわっっ!びっくりした!てか、あっていきなり誰って失礼だし。

「先に言うのが常識です。」

「ふっ。お前おもしれーな。気に入ったよ。で、名前なんてゆーの?」

いやいやいやいや、だから先に言えー。

私の顔を見て感じとったのか、「あぁ、俺は山口陸。陸でいいから。」

「…私は、…菊下みほ。」

「知ってる。」

「知ってんなら聞かないでよ。!!……てか、なんで私の名前知ってんの‼︎?」

「…お前のことずっと見てたから。俺と付き合え。」

……!!えぇー!!いきなりでっか‼︎

「は?え?ふ?ひょ?
今前で起きている事がわからず、つい、間抜けな声を出してしまった。」

「なにいってんの笑
聞こえてるか〜?笑」

人生初告白。どーしよ。

「え、えとー、と、友達なら〜、いいかな!?」

「はっ!?なんだそれ。お前の答えって曖昧なんだよ。ま、今はダチでもそのうちに好きになってくれたらそれでいいからさ。」

と言って、手を差し出した。

ん??あ、握手かな?
そう思いつつ、私も手を差し出す。