内容は、『伝えたいことがある。だから家に来てくれ』というもの。


このメールを見て、「ああ、修斗の移籍が決まったんだ」って思った。


『分かった。仕事終わったら行くね』と返事をして、その日の仕事に向かった。


「お疲れ様でした」


保育園の仕事に就いて数日、覚える仕事が多くて定時に仕事は終われない。


それでも1時間程残業をしたところで、今日は帰ることが出来た。


保育園から急いで、修斗の家に向かう。


保育園は病院と近いけど、今まで出勤時間が変わって家を早く出ないといけないから、ちょっとだけ大変。


修斗のマンションに着いて、駐車場に車を止める。


「なんか、緊張してきたかも」


会うのは修斗なのに、久しぶりに会うからか、それとも話される内容がきっと移籍のことだからか、なんだか緊張してしまって何回も深呼吸を繰り返す。


「よし、行こう」


そう言って自分に気合を入れ、鞄を手に取り車を降りた。


部屋のドアの前で止まり、チャイムを押す。


しばらくすると静かにドアが開き、ジャージ姿の修斗が姿を現した。