しばらくするとお互いが注文したパスタが運ばれてきて、それを食べて家に帰った。


お風呂に入って、さっき読み切れなかった雑誌に目を通す。


「ん?」


その中のひとつ、「今月のサッカーニュース」というページに目が留まった。


そこには、「高木修斗、この冬ドイツに移籍か?」と大きな見出しが。


記事に目を通していくと、この前練習に参加したドイツのクラブチームが修斗に興味を持っていること、1月に欧州サッカーの移籍市場が開くこと、そのチームに現在怪我人が多く選手を欲していることが書かれていた。


でもよくよく読んでいくと、イングランドやイタリアのチームも修斗に興味を持っていて、来シーズンの移籍も可能性あると書いてあった。


「これって、本当のことなのかな?」


記事には、修斗が所属しているFCウイングのコメント、ドイツのチームのコメントは載っていない。


「でも、妙に現実的だよね」


こういう雑誌って、噂だけでは記事は書かないと思うし。


でも、本当にそうならテレビや新聞なんかで騒がれてるはず。


「今度会うから、そのときに聞いてみようかな」


パタンと雑誌を閉じて、勉強机の上に置く。


そのままベッドに入って、目を閉じた。