「修斗……」


急に声が聞きたくなって、電話をかける。


数回のコールのあと、修斗と電話がつながった。


『もしもし?』


「もしもし、私。修斗今、何してるの?」


『遠征先。里穂は?』


「仕事終わって帰るとこ」


修斗の声を聞いただけで、なんだか泣きそうになる。


『忙しいのか?もう20時だけど』


「ちょっとだけね。今日は疲れたから……」


『そっか。あっ、悪い里穂。そろそろミーティングの時間だから』


「あっ、うん」


『じゃあな。また連絡する』


「うん。あっ、修斗」


『ん?なに?』