隣でため息をつく私に、池谷さんが苦笑いを浮かべる。
「あんまり落ち込んじゃダメよ。あの質問されて、答えられないってことが分かったでしょ?」
「はい」
「その質問をされなかったら、もしかしたら一生そのことを知らないままだったかもしれないじゃない。だから、これはもう一度勉強するチャンスなの。しっかり勉強しなさい。分からないことはいつでも聞いてくれていいから」
「はい」
池谷さんにそう言われて、ちょっとだけ気持ちが浮上する。
それでも完全には気持ちは晴れなくて、業務終了時間を迎えてしまった。
「お疲れ様です。伊藤さんも早く帰りなよ」
「はい。お疲れ様です」
定時から1時間後、残っていた先輩一人も帰っていき、栄養課には私一人になった。
「あれ~?里穂ちゃん、まだいたの?」
「あっ、麻衣子ちゃん」
栄養課に入ってきた麻衣子ちゃんは、私の姿を見てビックリしている。
「もう19時だよ。まだ帰れないの?」
「ううん。そうじゃないんだけど。麻衣子ちゃん、どうかした?」
「あんまり落ち込んじゃダメよ。あの質問されて、答えられないってことが分かったでしょ?」
「はい」
「その質問をされなかったら、もしかしたら一生そのことを知らないままだったかもしれないじゃない。だから、これはもう一度勉強するチャンスなの。しっかり勉強しなさい。分からないことはいつでも聞いてくれていいから」
「はい」
池谷さんにそう言われて、ちょっとだけ気持ちが浮上する。
それでも完全には気持ちは晴れなくて、業務終了時間を迎えてしまった。
「お疲れ様です。伊藤さんも早く帰りなよ」
「はい。お疲れ様です」
定時から1時間後、残っていた先輩一人も帰っていき、栄養課には私一人になった。
「あれ~?里穂ちゃん、まだいたの?」
「あっ、麻衣子ちゃん」
栄養課に入ってきた麻衣子ちゃんは、私の姿を見てビックリしている。
「もう19時だよ。まだ帰れないの?」
「ううん。そうじゃないんだけど。麻衣子ちゃん、どうかした?」