修斗がそう言うと、凱斗も果穂も嬉しそうに笑った。


修斗の運転する車で、家の近くにある大きな公園に向かう。


この公園は芝生になっているところが多くて、時間があるときは家族みんなでお弁当を持って来ることもある。


「果穂、サッカーしようぜ」


「え~凱斗ボール強く蹴るからやだ」


「大丈夫だって。果穂でも取れるボール蹴るから」


「しょうがないな~」


凱斗が果穂の手を取って、芝生を駆けていく。


修斗とその様子を見守りながら、持ってきたレジャーシートを広げて、そこに座る。


「二人とも、大きくなったね」


「ああ。まあ俺たちも、年取ったしな」


「ほんとにね。もう34歳だもんね」


そう言って二人で笑う。


しばらく二人で、凱斗たちの様子を見守る。


気持ちいい風が、私たちの髪を揺らした。