「強くなったわね、修斗も、里穂ちゃんも」


「へへっ。そうかな？」


「もう親の手助けは必要ないかもね。親離れしたって感じ？」


そう明るく言ったお義母さんだったけど、顔は少し寂しそうだった。


「まだまだお世話になりますよ。もしかしたら修斗もここに戻ってくるかもしれないし、双子も生まれてくるんだから」


「そうね。なんでも頼ってね！」


「うん、ありがとう！」


その日のうちに、修斗の怪我はテレビを通して日本中に広まった。


私のところにも、友達から「修斗君大丈夫？」ってメールが何件も届いた。


そして修斗はチームと話し合いを行い、日本で治療をすることになり、すぐに日本に戻ってきた。


「おかえり、修斗」


「ただいま、里穂」


これからきっと、苦しいときや辛い時期も訪れると思う。


それでもまた修斗が輝ける道に戻れるよう、二人で頑張っていこう。


そんな気持ちを込めて、家に帰ってきた修斗を、ギュッと抱きしめた。