『高校のときと同じ怪我だった。今度は左だけど』


「うん」


『手術して、リハビリ。また半年以上かかるって』


「うん」


二人の間に、沈黙が訪れる。


『ごめんな、里穂。一番頑張らないといけないときに』


「なんで謝るの?修斗は悪くないのに」


『ごめんな』


修斗が必要以上に謝るから、なんだか涙があふれてくる。


「ねえ、修斗」


『ん?』


「手術とリハビリ、ドイツで受けるの?」


『俺が希望を言わなければ、チームドクターのところですると思う』


「そっか」


また二人の間に、沈黙が訪れる。