今いる都市は日本人も多く住んでるから、探せば日本人の通訳がいる病院もあるんだよね。


「はい、どうぞ」


「サンキュ」


修斗の夕ご飯だけ用意して、私は隣で烏龍茶をすする。


「これくらい食べれるだろ」


「いらない」


修斗のために作ったフルーツヨーグルトを私に差し出してくるけど、それを食べたらまた気持ち悪くなりそうだったから断った。


次の日、私は修斗に付き添われて病院に向かった。


「ねえ、修斗」


「ん?」


「薬、錠剤でくれるかな?」


そう言ったら、修斗は声を出して笑い始めた。


「もういい大人だろ。粉薬も飲めるようになれよ」


「だって苦手なんだもん」


そんな文句を言っていると、修斗の運転する車は病院に着いた。