「お前、ずっと寝てただろ?髪、すごいことになってる」


「うそっ」


笑いながら修斗が、私の髪の毛を整えてくれる。


「で、なんか食べたいものあったか?」


「修斗のりんごゼリー」


「はいはい。用意してくる」


修斗のりんごゼリーって、私専用に修斗が作ってくれる、寒天でリンゴジュースを固めたもの。


体調悪くて食欲なくても、これだけは食べてるんだよね。


「ほらよ」


お皿に入ったりんごゼリーを、修斗が渡してくれる。


「たく、ワガママお嬢だな」


それを受け取らずに口を開けると、ベッドに座った修斗が私の口にスプーンですくったゼリーを入れてくれた。


「おいしい」


「そっか」


全部食べさせてもらって、ふ~と息を吐く。