「てかさ、里穂と修斗君、もう少し早く結婚すると思った」


「え～？」


綾香に隣に座るよう、椅子をポンポンと叩かれる。


それに座ると、いきなりそんなことを言われた。


「里穂が大学卒業したら、すぐするのかな～って」


「そうかな？」


「うん。そのとき連絡なかったから、もしかしてこのまま籍入れないのかも？とか」


「分かる～」


いつの間にか私たちの周りには、私が招待した友達がみんな集まっていた。


「なんか私たち、みんなに心配かけてた？」


「別に心配なんてしてないわよ。遅かれ早かれ、里穂たちが結婚するのは分かってたことだし。ただ里穂たち付き合い長いから、このままタイミング逃しちゃうってこともあるかもって思ったこともあったけど」


「そっか。そんな風に思ってたんだ」


「で？里穂たちの結婚までの道のり、聞かせてよ」


綾香がそう言うと、みんな「聞きたーい」と声をそろえた。


「そんな、たいした話じゃないし」