二人で深呼吸をして、飛行機に乗り込む。


「二人で頑張ろうね、修斗。私、料理も洗濯も掃除も、ちゃんと頑張って、修斗がサッカーに集中できるようにするから」


「ありがとな。俺も、今以上に頑張るから。チームでも、日本代表でも、活躍する」


「うん」


社会人になってから、お互い一人で頑張ってきた。


でもこれからは、夫婦として、お互いを支えあっていく。


「まずは、レギュラー定着だな」


「うん」


「それから、日本代表でも中心選手になる」


「うん」


修斗の夢、ううん、目標は、どんどん広がっていく。


「毎試合スタジアムで応援するからね」


「ん。迷子になるなよ」


「ならないよ~」


たくさんの希望を乗せて、飛行機はドイツに向かって旅立った。