「昨日も言っただろ?シーズン終わるのが5月だから、本格的に日本に帰るのは6月」


「やっぱりそんなに先?」


「まあ、日本代表に呼ばれれば帰る機会もあると思うけど」


「そんなの、会えるか分からないじゃん」


なんだか泣きそうになって、修斗に抱きつく。


「おい、人が見てるだろ」


「ううん」


修斗が私を離そうとするから、ますます強く抱きついた。


「たく、しょうがないやつ」


そう言って修斗は、私の頭をなでる。


「6月には一緒になるんだから、もうちょっと頑張れな」


「うん」


昨日、私たちの今後について、ちゃんと話し合った。


その結果、シーズンが終わって修斗の生活が落ち着いたら、籍を入れること。


私は今の保育園での仕事が終わったら病院には戻らず、そのまま仕事は辞めさせてもらうこと。