「じゃあ、いってくるな」
「うん、いってらっしゃい」
翌朝、二人で朝食を済ませたあと、練習に行く修斗を見送るために玄関に立った。
「何時ごろ帰ってくる?」
「16時前には帰ってくる」
「じゃあ、それまでに私も帰ってくるね」
「ああ。里穂も気をつけて行けよ」
「うん」と頷くと、修斗は私の頭をなでて家を出て行った。
修斗が出て行ってから、私も出かける支度をする。
「よし。私も出かけますか」
鞄にお財布とスマホ、ドイツのガイドブック、ドイツ語の本、修斗がドイツ語をいくつか書いてくれたメモを入れて、家を出た。
「やっぱり、緊張する」
外に出れば、全員知らない人、知らない言葉、知らない街並み。
まるで小さいころ、初めて一人で買い物に出かけたときのようなドキドキ感を、今嫌になるほど味わっていた。
それでも気合を入れて、駅に向かう道を一歩踏み出す。
「うん、いってらっしゃい」
翌朝、二人で朝食を済ませたあと、練習に行く修斗を見送るために玄関に立った。
「何時ごろ帰ってくる?」
「16時前には帰ってくる」
「じゃあ、それまでに私も帰ってくるね」
「ああ。里穂も気をつけて行けよ」
「うん」と頷くと、修斗は私の頭をなでて家を出て行った。
修斗が出て行ってから、私も出かける支度をする。
「よし。私も出かけますか」
鞄にお財布とスマホ、ドイツのガイドブック、ドイツ語の本、修斗がドイツ語をいくつか書いてくれたメモを入れて、家を出た。
「やっぱり、緊張する」
外に出れば、全員知らない人、知らない言葉、知らない街並み。
まるで小さいころ、初めて一人で買い物に出かけたときのようなドキドキ感を、今嫌になるほど味わっていた。
それでも気合を入れて、駅に向かう道を一歩踏み出す。

