ウェイターさんを呼んで、修斗が料理を注文していく。


「デザートは?」


「食べる!」


「じゃあ、これも」


注文し終わると、ウェイターさんは笑顔を残して厨房に戻っていった。


「修斗、明日は練習?」


「ああ。明日は試合前日だから、全体練習は午前だけ。午後は自主練」


「そっか」


「悪いな。どっか連れてったりとか出来なくて」


修斗の言葉に、「ううん」と首を横に振る。


「大丈夫。明日は一人で観光行くから」


「はぁ?一人で?迷子になるからやめとけよ」


テーブルの上に、料理がどんどん運ばれてくる。


「大丈夫だよ。ちゃんと行き方とか調べてきたもん」


修斗が一口大に切ったソーセージをフォークに刺して私の口に持ってくるから、「あーん」と口を開ける。