「ほら、ちょっと寝ろ」


そう言って修斗は、そっと私をベッドに下ろす。


「修斗は?」


「俺は別に眠くないし。向こうの部屋で軽くトレーニングしてる」


「え~一緒に寝ようよ」


ちょっとでも一緒にいたくて、修斗の服の袖をギュッと握る。


「お前な……」


なぜかため息をついた修斗は、呆れた顔をして私の隣に寝っ転がった。


「ギュッてして?」


「お前やっぱり、なんにも変ってないな」


「なにそれ!私だってちょっとは成長してるよ。仕事だって頑張ってるし」


「そのことじゃねえよ」


反論する私を、修斗がギュッと抱きしめる。


「早く寝ろ。起きたら美味しいドイツ料理食べさせてやるから」


そう言った修斗が私の頭をなでるから、すぐに私は眠りの世界に落ちてしまった。