私の後ろをついてきていた修斗に声をかけると、「お前が飾れって言ったんだろ」と照れた顔で言われた。


「なんか飲むか?」


「うん」


部屋を一通り見て、リビングに戻る。


ラグに座ってテーブルの上に腕を置き、その腕の上に頭を乗せると、急に疲れが押し寄せてきた。


「疲れたか?」


キッチンから戻ってきた修斗がテーブルにマグカップを置き、私の顔をのぞき込む。


「うん、疲れた」


そう言って修斗に抱きつくと、ギュッと抱きしめ返してくれた。


「修斗〜」


久しぶりの修斗のぬくもりに、思わず泣きそうになる。


「相変わらず泣き虫だな、お前は」


「だって……」


「泣くな、里穂」


そう言った修斗は、私の体を自分の膝の上に乗せた。