「あっ!」


修斗の後姿を見つけて、思わず顔がほころぶ。


「修斗!」


バレないように近づいて、ガバッと背中に抱きついた。


「うわっ!里穂!?」


「へへっ」


「へへっ、じゃない!」


修斗が振り向いて、私の頭を叩く。


「お前な、俺じゃなかったらどうするんだ。しかも海外で」


「久しぶりに会ったのに怒らないでよ。修斗って分かったから抱きついたんだから」


そう言ってもう一度抱きつく。


「会いたかったよ、修斗」


「ん」


「修斗も、私に会いたかった?」


「ああ」