「いますよ」


「へ~どんな人?」


「同い年です。すっごいカッコいいんです」


「やだ~惚気ないでよ~」


そう言われて、頬が熱くなってくる。


女の子は、いつまでたっても恋バナが好きみたい。


年が離れた人たちと仕事をしていると、あまり共通の話題がなくて困っちゃうけど、恋バナはこうやって盛り上がる。


「ごちそうさまです。おやつの準備始めてまーす」


でも「惚気」って言われてちょっと恥ずかしくなって、慌ててその場を離れた。


おやつを作り終わって、今度は職員室で事務作業を始める。


献立を考えたり、書類をまとめたり、食育に使う資料を用意したりと、事務作業もやることがいっぱい。


気が付くと、いつの間にか定時の時間が過ぎていた。


机の上を片付けて、職員室にいた先生方に挨拶をして、今日の業務は終了。


「疲れた~」


車に乗って、ホッと息を吐く。