耳元で修斗の声がして、首を横に振る。


「今、何時?」


「夜中の2時。寝ていいぞ」


「修斗、ずっと起きてたの?」


修斗に体をすり寄せると、たくましい腕が私の体を抱きしめた。


「お前の寝顔見てた」


「なにそれ」


「そういう気分だったんだよ」


「へんなの」


クスッと笑うと、笑うなと言っておでこにデコピンをされた。


「寝るぞ」


「うん」


デコピンをされた場所に、キスを落とされる。


「おやすみ、里穂」


おでこに触れた優しいキスに満足して、私はまた目を閉じた。