「おじゃまします」


「あっ、里穂ちゃんおかえりなさい」


「ただいま、おばさん。修斗、部屋にいる?」


「ええ。上がって」


お礼を言って、家に上がる。


移籍が決まってから、修斗は一人暮らしをしていたマンションを解約して、実家に戻ってきている、


「ねえ、里穂ちゃん。明日からお仕事もお休みでしょ?」


「うん。年末年始はお休みだよ」


保育園栄養士の仕事も、川島さんに教えてもらいながら何とかこなしている。


年明けたら一人で不安なことも多いけど、でも厨房の人と協力していけばなんとかこなしていけそうな感じがしている。


「里穂ちゃん、年末年始予定がなければ、家に泊まっていく?」


「えっ?」


「あの子ももうすぐ出発でしょ?半年も離れるんだもん。里穂ちゃん、寂しいわよね。もちろん修斗も。だから、遠慮しないでね」


「うん、ありがとう」


おばさんに笑顔を向けて、階段を上がった。