真顔で淡々と、かつ、熱のこもった青乃 臣の口調。

エルクはただならない気持ちになる。

「重要な理由ってなんだよ……」

「未来様は、エルク様のソウルメイトな のです」

「なんだって……!?

お前、ソウルメイトの存在を感知できる のか?

初耳だぞ、そんなの……!!」

エルクが驚くのも、無理はなかった。


現在、彼の故郷クロロプラスト王国で は、ソウルメイトの探索は禁止されてい る。

過去に、一部の悪党がソウルメイト探索 魔術を用いて、私利私欲のために純粋な 魂を利用し、荒稼ぎするという事件が多 発したからだ。

ソウルメイト探索魔術を使えば、自分の ソウルメイトの魂を自在に操ることが可 能なのである。

青乃臣も高等魔術師の資格を持っている ので、そういうことを出来る技量があ る。

「ジョー、自分が何言ってんのかわかっ てるのか!?

お前が、優秀な執事で、レベルの高い魔 術師だってことはよく分かってる。

城のみんなもそう言って、お前に一目置 いてた……。

でもな、ソウルメイトの探索をすれば重 罪に処せられるんだぞ!?

最悪、俺様がお前に、罰を与えなきゃな らなくなる……!

そんなの、嫌だ!」

「だからこそ、城の者に何も言わず、エ ルク様だけをお連れしてこの惑星に来た のです。

エルク様なら、理解して下さると信じて いたから」