ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐


青乃臣の言うことは本当だった。

祖先の樹里=ラファイエが、日本から持ち帰っ てきた宝石・ラークリマ。

大昔、荒れた大地だったクロロプラスト王国。

それが、自然豊かになり、人々は心身共に健康 になった。

現代、国民が文化的な暮らしを送れているのは 、ラークリマのおかげである。

「ラークリマは、お前の先祖が持ち帰ってきた 物だったんだな。知らなかったぜ。ラークリマ に関する伝説や歴史も曖昧(あいまい)だった しさ。

俺様はてっきり、大昔の誰かが地中から掘り起 こしたものなんだって、勝手に思ってたし!

まぁ、未来の中にラークリマの芽が生えてから は、そんな考えも薄れてきてたけど」

納得しつつも、まだ全てを理解できないエルク であった。

未来はなにやら考え込んだ様子で腕を組み、

「最初はいろいろ理解できなかったけど、クロ ロプラスト王国と日本(ここ)は、不思議な縁 で繋がってる気がする。

ラークリマのことと言い、青乃臣の祖先といい ……」

うんうん、そうだよな。うなずきながら、エル クはもうひとつ、青乃臣の説明に納得できる材 料を思い出した。

「そういえば、ジョーはこっちに来た時からや けに落ち着いてたし、日本のこともいろいろ知 ってる感じだったよな!

日本に四季があることとか、料理の作り方だっ てそうだ。

そもそも、こっちの本を読めることも、普通じ ゃあり得ねぇし!」

そう。クロロプラスト王国もといアムドシア郷 で使われている文字は、日本の文字とは違う。

にも関わらず、青乃臣はこちらに来てから、包 里邸の書斎で本を借り、すき間時間に読書を楽 しんでいた。