「こっちに来て変わったのは、俺様だけじゃね ぇな」
あきれたように息を吐き出すと、エルクは片手 で頬杖をつき青乃臣を見やった。
「今まで気にしたことなかったけど、未来の言 う通りだよな。
すっかり見慣れた名前だけど、普通に考えたら 、クロロプラストでもジョーの名前は変わって たもんな。
名前に漢字使ってんの、ラファイエ家の人間だ けじゃね?」
「エルク様のおっしゃる通りなのですよ」
青乃臣は説明した。
「漢字は、ラファイエ家の人間の間でのみ、使 用されてきました。
我々の祖先・樹里様のお心を忘れないための風 習と言ってもいいでしょう。
クロロプラスト王国に繁栄をもたらしたラーク リマは、遠い昔、樹里様が日本から持ち帰って きた宝石なのだと、ラファイエ家では言い伝え られているのです」
今、とても重要なことをなにげない挨拶のごと く告げられた気がする…!
エルクはもちろん、クロロプラスト王国に行っ たことのない未来までもが、驚きのあまり動き を止めて青乃臣を見つめた。


