ソウルメイト ‐臨時ヴァンパイアの異世界探索‐


日本に来た時、手ぶらでやってきたエルクには 荷造りの必要などないと思ったのだが、彼は自 室で、整理整頓の手を止めた。

ここで暮らすうちに、いつの間にか私物が増え ていたのだ。

未来がネットショップで購入してくれた、日本 人の若者向けファッション。

青乃臣はエルクの片付けを手伝っていた。

自室に戻ったエルクは、未来に買ってもらった 衣服を数枚手にし、

「これ、持って帰っていいか?」

青乃臣は答えず、切なげな瞳でエルクの手元を 見るだけだった。

「やっぱり、こっちのモンを城に持ち込むのは まずいか……。

最悪、ソウルメイトの件もバレるもんな。

ジョーは、未来にもらった服とか、どうするつ もりなんだ?」

「私は、持って帰りますよ。

せっかくいただいた物ですし、こちらに残して いったら未来様がお困りになるでしょうから」

「だよな。アイツは一人暮らしで男の兄弟もい ないみたいだし、処分するのも手間かかるだろ うし、そうなるとさすがに悪いよな。

でもさ、持ち帰ったって、さすがに城の中でコ レは着れねぇだろ……。

俺様も、持って帰りたいのは山々だけどさ」

ここに来た当時は違和感があったのに、今では すっかり日本スタイルになじんでいる。

なにより、未来が用意してくれた服を置いてい くのは寂しい。